ペルー日記(2002年7月)

7月4日

Dia del maestro

今日は子供たち主催の「先生の日」。いつもお世話になっている先生たちに感謝を込
めて、自分たちで用意した歌や踊り、寸劇を披露するイベントがありました。手作り
の贈り物やベシートも。

最上級生の5年生の司会のもと、会は進行します。上級生たちは、かた時もじっとし
ていない小学生たちをおとなしくさせながら、先生たちは特別席で鑑賞するのみ。

めに幼稚園の子供達の踊りで会場は大いに沸きました。幼稚園の先生たちばかり
は、じっと座ってもいられず、手を引いたり応援をおくったりしていましたけれど。

ピエロやお人形が夜になると、音楽に合わせて踊りだす

子豚と狼のダンス

この日のために用意した衣装で扮装して、とにかくみんな活き活きと踊っていまし
た。

また最近テレビのドラマで人気のダンス「ピヨリン」は、ドラマの俳優に扮し、肩ま
である付け毛をポイントに、お尻をふりながらユーモアたっぷりに、でも澄ました顔
で踊ります。

小学5,6年生たちは、老人に扮してリマの古い衣装をまとい、腰をかがめておごそ
かに踊っています。

と、突然衣装を脱ぎだして・・

いつものカジュアルなジーンズ姿に変身。

最後に贈り物を持って、先生方の席へやってきた後は、先生方の手を引いて、真中へ
繰り出し、一緒に踊りました。

中学3年生は寸劇、その名も「嫉妬深い夫マリオ」

朝食を済ませて、慌しくキスをかわしながら会社へ行く夫。見送ってから部屋を片付
けていると、宣教師がチャイムをならし、聖書の文句を声高に叫びながら部屋の中へ
押し入ってきます。するとまたチャイムが・・「私の夫はすごく嫉妬深いんです。こ
んなところが見つかったら大変!」と宣教師を押入れに押し込めると、次に現れたの
は弁護士。そこでまたチャイム。「夫が帰ってきた!」と彼もまた押し入れに閉じ込
めると、次に現れたのは薬売り。そしてオカマの美容師と続き、とうとう夫が帰って
きます。

「ハニー、留守中誰もうちに来なかっただろうね?!」と疑る夫。そこに押入れを
つきやぶって現れる男たち・・

一同おおうけでした。

中学5年生たちは、とりわけ踊りの好きな男の子を筆頭に、女の子を引き連れ陽気で
お洒落なサルサを踊りました。

先生たちからも黄色い?歓声がとびかい、拍手喝采の中に幕を閉じました。

7月7日

昨年7月にトレド新大統領が就任してから、間もなく1年。ペルーでは大統領が変わ
るとトイレの掃除人まで変わると当初聞かされましたが、色んな話を見聞きするうち
に、それが冗談ではないことを知りつつあるこの頃です。

教育に関するプログラムの変更は、学園にとっても大きな問題。教科書の内容から各
教科の名称、教科数から成績のつけ方、果ては名前の表記の仕方まで今回、変わって
しまったそうです。たとえば、ペルーは姓、名前共に2,3持つのが普通なのです
が、以前は姓と名の間にコンマ(,)をおいていたのを、今回廃止になったそうで、
どこまでが姓で名か、ペルー人でさえ戸惑ってしまうほど。

また、「記憶より考えることの方が大切」という政策で小学校低学年の教課数が5か
ら3に減ったのですが、記憶力の旺盛な低学年の内に覚えておいた方がいいことも・
・・と、先生方からは疑問の声が。

日本でも「考える力」を重視した総合学習が叫ばれていましたが、まさかこのマネで
はないでしょうねと、首を傾げたくなることも。

電気のないセルバ(ジャングル)地方の学校にコンピュータを寄贈したり、他国視察
の後、高地にあるプーノの学校にプールを作ってみたり、笑い話のような笑えない話
がけっこうあります。

また、日本では義務教育の間、教科書を支給されますが、こちらでは購入しなくては
なりません。それもけして安くない金額で、1年かかってやっと払うとか。一般にペ
ルーでは書籍類はかなり高価で、数も少ない。

小さい頃から図書館や学校の恵まれた環境の中、むさぼるように本を読んで育った身
にとっては、存分に本の読めない子供時代を送るなんて、その社会から夢を奪うよう
なものだと思ってしまうのですが。

今日は七夕。

白い空の広がる、冬曇りのリマでは、星はおろか太陽すらこの時期、滅多に目にする
ことはできません。

しかし、白く覆う雲の上にはいつも青い空。心の中に星のきらめきを思い浮かべつ
つ、年に一度の逢瀬に思いをはせながら、願い事を託してみようかな。

7月9日

今日は学園で二日遅れですが七夕のちょっとしたイベントを行いました。

一人一人,手作りの七夕飾りを持ち寄って、コンクールを行ったり、歌を歌ったり。
願い事をそれぞれにしたため、学校の中庭を囲む木々にとりつけました。

この辺には竹がないので、笹の葉さらさらというわけにはいかないけれど、それでも
中には木によじ登って、みんなの分までちょうちんを託され、少しでも高いところへ
と飾りつける男の子も。

「去年は自転車欲しいって書いたのに、かなわなかった!」とか、それぞれに憤然た
る思いを言い募ってくる子供たち。「物質的なお願いではだめ。気持ちが大切」と校
長先生の演説。

また、さすがラテンというべきか、小学1年生くらいから、「好きな子のボーイフレ
ンドになりたい」なんてお願い事もずらっと。。

やっぱりみんな一番の関心事は、日本もペルーも同じかな。

でもこちらの子供たち(大人も?)の感情表現のストレートさは、うらやましくら
い。特に恋愛事情に関しては、熱いものがありますね。

たとえば、恋人同士は最低でも1日に3回は電話で長話。「te quiero!」「te amo!!」
(愛してる)はまるで日常用語?!

日本も今は携帯でいつでもどこでもつながってる感覚が強くなったと思うけれど、ど
ちらかと言えば「恋は秘めたるもの」的感覚が、万葉の昔からまだあるんじゃないか
な、と私は思うのですが。ラテンの男性(女性も?)にとっては恋は大いに表現すべ
きもののようです。

日本の男性を好きになってしまったペルーの女性からは、日本の男性は何を考えてる
のかわからない!なんて相談を受けることも。。

日本人の誠実さとラテン系の情熱を併せ持てたら、最高ですね。


ペルー日記